2021シーズン 新体制チェック・今回はAC長野パルセイロです。
※読みやすさの為に選手名の敬称は省略しています。

【直近5年間の成績】
2016:3位(J3)
2017:5位(J3)
2018:10位(J3)
2019:9位(J3)
2020 :3位(J3)

【2020シーズンの主なデータ】
チーム成績:17勝8分9敗(勝点:59) 3位
得点:45
失点:26
最多連勝:5
最多連敗:2

チーム内最多得点者:三田 尚希…10得点


【2020シーズンのまとめ】
選手の大幅な入れ替えで若返った今季は結果として3位。おそらくサポーターにとっても望外の躍進となったが、もちろんそれ以上に悔しさの残るシーズンだったことは間違いない。シーズンを通しては全員がハードワークを求められるサッカーで秋田に次ぐ34試合26失点という堅守が光った。一方で1点が遠かった試合も少なくなく、ここぞの得点力に欠けた印象だった。

【2021シーズン展望】
守備の要浦上や昨季出場したGKが全員退団するなどはあったがチーム得点王三田や広瀬などは残留。得点力という部分については、J2甲府から金園、栃木から榊らを補強。中盤ではキックの精度が持ち味の宮阪などが加入している。有望な大卒選手などもポジション争いに加わり、層を厚くしたい。

ポジション別メンバー構成:4-4-2
予想布陣_長野


[GK]
年代別中国代表でもプレーしてきた王 暁峰を除いて全員新加入となったGK陣。全員にとって定位置獲得のチャンスになる。大体大の守護神矢田貝 壮貴には期待がかかる。田中 謙吾(←松本)は3年ぶりの長野復帰となる。寺沢 優太(←沖縄SV)はドイツでもプレー経験があり、九州リーグからJ初挑戦。

[DF]
昨季全試合出場の浦上が抜けたのは大きいが、広瀬 健太がDFラインの中心になるだろう。CBのコンビには23歳・2年目の若手DF喜岡 佳太を予想。昨季は16試合(先発10)だったが今季はレギュラー定着を目指したい。秋山 拓也(←徳島)は即戦力として貢献したいところ。大桃 海斗は2年目で出場機会を伸ばしていきたい。
左SBは水谷 拓磨の継続で予想。本来はSHなどをこなしてきたが昨季はSBとして攻守に替えの効かない存在となった。育成型期限付きで加入した山本 龍平(←松本)も左SBか。右は昨季期限付きで加入し、途中で大宮に復帰した23歳川田 拳登(←大宮)が完全移籍で加入した。主力に定着した吉村 弦とポジションを争う。昨季は出場時間を大きく減らしたが内田 恭兵も4バックでは右SBに予想。

[MF]
ボランチは昨季主力として運動量を武器に活躍した藤山 智史と中盤の底で存在感を示した坪川 潤之を基本に予想した。坪川は昨季終盤に負傷し、開幕に間に合うかは不明だがチームに欠かせない戦力。このポジションには明治大から住永 翔を獲得。昨季は琉球でボランチやトップ下で起用された155cmの山口 和樹はテクニックやパスが持ち味。2トップの一角でプレーしたこともあり、このフォーメーションではトップの方がハマる可能性がある。宮阪 政樹(←群馬)は言わずとしれたキックの名手。セットプレーからの得点力向上に貢献できる選手だ。
左SHは讃岐から加入した森川 裕基が即戦力。上米良 柊人は昨季途中に相模原から電撃加入。試合にはある程度出場したが今季はより存在感を発揮したい。右は地元出身のチーム得点王・三田 尚希。今季も得点を量産したい。ユースから昇格した小西 陽向は昨季終盤に大怪我を負ってしまった。しばらくは回復に時間を要するだろう。

[FW]
昨季の課題となった得点力の部分では甲府から金園 英学を獲得。フィジカルが強く、セットプレーから得点が取れるほかストライカーとして泥臭く前線でゴールを狙う選手。スタメンで柱となる策もあるだろうが、サブで出てくれば非常に厄介な選手。シーズンフル稼働できれば強力。先発6試合ながら7得点を決めた佐野 翼もジョーカー的に機能したが、今季はFWの軸となりたい。
榊 翔太はトライアウトに密着したドキュメントが話題になった。横山監督の元でもプレー経験があり、ハードワークを求められるサッカーにも適する選手。No.10東 浩史は昨季はボランチや3トップの2列目(左IH)などが主戦場だが、4-4-2なら2トップの一角で予想。前述の通り山口もこのポジションに挙げた。大卒ルーキー高窪 健人(←中央大)はフィジカルと推進力が武器。大卒2年目で期限付き移籍を選んだ武田 太一(←徳島)は早稲田時代リーグ戦で得点を量産したが大怪我でプロ1年目はその影響もあり出場は無かった。ポテンシャルは高いはずなので長野から復活を期する。

【2021シーズン目標】
昇格争い

…昨季はあまりにショッキングな幕切れだったが、開幕前の期待を大きく越える結果を見せた。3位であったことは変わりないので当然目標は2位以内。ハードワークからの堅守をベースに得点力の上積みを得られれば目標にも近づくだろう。今季は昨季よりも遥かに大きな期待を背負って臨む横山体制3年目。一つの集大成としてJ参入以来悲願となっている昇格を果たしたい。