J3 MAGAZINE (J3マガジン)

サッカーJ3に特化した情報発信ブログです! クラブ情報や各節の見どころ・レビュー、移籍情報などを発信します。

    2020年06月


     今季JFLに所属する以下のクラブが、来季(2021シーズン)J3クラブライセンスの申請を行ったと発表しました。ライセンスが交付され財務・成績等の要件を充足し理事会にて承認された場合、来季以降Jリーグ(J3)入会ということになります。

    2021シーズン J3クラブライセンス申請クラブ(JFL)
    テゲバジャーロ宮崎
    FC大阪
    ヴィアティン三重
    いわきFC

    なお、FC大阪,ヴィアティン三重,いわきFCは今年2月に、テゲバジャーロ宮崎は昨年2月にJリーグ百年構想クラブに認定されています。

    テゲバジャーロ宮崎は宮崎県新富町に約5,000人を収容する新スタジアムを建設中で、新型コロナウイルスの影響により一時中断されていた工事を再開させる旨も発表しています。

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     2014年からスタートした、まだまだ新しい明治安田生命J3リーグですが、藤本憲明(現J1神戸)やレオナルド(現J1浦和)といった、J3で名を挙げ上位カテゴリーで活躍する点取り屋がいます。

    それがJ3の魅力の一つでもあるのですが、リーグのスタートした2014年から2019シーズン終了時点まで、6シーズンの間で最も得点を取った選手は誰でしょうか?

    ※ランキングは上記の通り2014年~2019年のランキングで、出場試合数や得点数なども同期間のみの記録になります。


    ●2014-19 J3通算得点数ンキング

    1位 大石 治寿 選手…53得点(119試合)
     現在、藤枝MYFCに所属している大石選手ですが、J3キャリアのスタートも藤枝。J3スタートの2014年、東海1部刈谷FCから加入し、2シーズンで31得点を記録。2016シーズンはJ3の栃木SCに移籍し11得点の活躍でした。2017,18年はJ2レノファ山口FCに加入しますが出場機会の減少と共に退団、2016年ぶりのJ3となる相模原での昨季は11得点。2020年より古巣藤枝MYFCでプレーします。


    2位 藤本 憲明 選手…39得点(57試合)
     J3の点取り屋としてはこの人といった知名度ですが、鹿児島ユナイテッドFCでの2シーズンで39得点という活躍でJ2大分へステップアップし、さらにJ1でも得点を量産するという名ストライカーです。JFL・SP京都の解散を受け鹿児島に加入、1季目の15得点,2季目は24得点で2年連続J3得点王を獲得。


    3位 枝本 雄一郎 選手…37得点(150試合)
     J2ザスパクサツ群馬からJ3藤枝に加入後2シーズンで計5得点でしたが、16年,17年はそれぞれ12得点、13得点と得点を量産。藤枝では30得点を獲得し同じくJ3・FC琉球に加入。主力としてシーズンを通して活躍し7得点を挙げました。2019年からは当時J2に昇格した鹿児島に加入しますが、今季はJ3に降格し再びJ3でのプレーになっています。


    4位 田中 智大 選手…36得点(117試合)
     FC岐阜からガイナーレ鳥取に加入した2015年にJ3デビュー。鳥取では3得点でしたが、翌シーズンから完全移籍で加入したブラウブリッツ秋田で主力として活躍。2017年はJ3得点ランキング4位となる15得点を挙げクラブの優勝に大きく貢献。2019年からはカターレ富山に期限付きで加入し8試合4得点を記録したものの、富山と所属元である秋田との契約を満了。同6月に29歳で現役引退を発表しました。


    5位 フェルナンジーニョ 選手…35得点(111試合)
     日本でのキャリアも豊富な大ベテランの39歳ですが未だJ3で大きな存在感を放つ同選手は、2014年から1年を空けて2020シーズンもJ3では一貫して鳥取でプレーしています。飛び抜けた数字はありませんが毎年コンスタントに得点を重ね、5シーズンで35点という活躍です。


    6位 樋口 寛規 選手(現:福島ユナイテッドFC) 34得点/142試合
    7位 岸田 和人 選手(現:いわてグルージャ盛岡) 32得点/34試合
    8位 鈴木 孝司 選手(現:セレッソ大阪) 31得点/64試合
    9位 米澤 令衣 選手(現:鹿児島ユナイテッドFC) 30得点/88試合
    9位 青木 翔大 選手(現:ザスパクサツ群馬) 30得点/113試合
    (9位はほか同率3選手)



    ●1試合平均得点数ランキング

    得点数÷出場試合数」で算出した、1試合あたりの平均得点数でのランキングです。順位が高いほど、少ない試合数で多くの得点を記録したと考えることができます。

    1位 岸田 和人 選手…0.941得点/試合
    32得点/34試合
     ほぼ1試合に1点ペースという脅威の記録を持つのが岸田選手。2015年J3に昇格したレノファ山口FCで前年のJFL得点王に続いて34試合32得点で断トツのJ3得点王に輝き、1年でのJ3優勝・J2昇格に大きく貢献しました。「9試合連続ゴール」というJリーグ記録も保持しており、J3を代表するFWと言えます。J2時代は怪我の影響もあり苦戦しましたが、今季はJ3いわてグルージャ盛岡に加入しており得点量産が期待されます。


    2位 レオナルド 選手…0.774得点/試合
    24得点/31試合
     藤本選手と並び、J3を経験し現在J1の舞台で活躍する代表的な点取り屋です。2018年、岡野GMがブラジルから連れて来た鳥取31試合24得点を記録。JデビューのシーズンでJ3得点王を獲得し鳥取の3位進出に大きく貢献しました。昨季はJ2新潟へ個人昇格を果たすと28得点を挙げJ2でもリーグ得点王に輝く快挙を成し遂げ、今季はJリーグきっての名門浦和レッズに加入し、早速開幕戦でゴールを挙げ得点王を目指します。


    3位 藤本 憲明 選手…0.684得点/試合
    39得点/57得点


    4位 薗田 卓馬 選手…0.489得点/試合
    23得点/47試合
     福岡大から加入したアスルクラロ沼津で初年度はJFL12得点、J3参入の2017年には19得点を記録して得点ランキング2位に入りました。J2徳島ヴォルティスへ移籍するものの出場機会の獲得に苦しみ、夏の移籍期間で故郷・鹿児島の鹿児島ユナイテッドFCに加入するとシーズン後半に4得点を挙げチームのJ2昇格に貢献し、その後完全移籍で加入しました。


    5位 鈴木 孝司 選手…0.484得点/試合
    31得点/64試合
     加入したFC町田ゼルビアがJ2からJFLに降格しながらも自身は15得点を挙げ、14年に新編されたJ3に参入。このシーズンも得点を量産し19得点でJ3初代得点王を獲得。翌シーズンも12得点を挙げました。なお契約満了となった後トライアウトを経てJ2琉球に加入すると前半戦27試合15ゴールと得点を量産。J1セレッソ大阪へ個人昇格しています。


    6位 大石 治寿 選手(現:藤枝MYFC) 53得点/119試合
    7位 谷口 海斗 選手(現:ロアッソ熊本) 24得点/55試合
    8位 ジョン ガブリエル 選手(現:鹿児島ユナイテッドFC) 28得点/67試合
    9位 辻 正男 選手(現:未所属?) 27得点/66試合
    10位 原 大智 選手(現:FC東京) 28得点/71試合


    いよいよ先週末から2020シーズンがスタートし、さっそくブラウブリッツ秋田の齋藤 恵太選手らが2得点を記録するなど、得点も生まれはじめています。今年は誰が得点王に輝くでしょうか?

    期待の選手などぜひ、コメントに書いてみて下さい!

    ●AC長野パルセイロがMF岩沼俊介が負傷したと発表した。

    AC長野パルセイロのMF岩沼 俊介選手は昨季J3で15試合に出場。既に手術を行っており、全治は約3ヶ月であると発表しています。

    以下、発表内容
    生 年 月 日:1988年6月2日(32歳)
    ポジション:MF
    身 長/体 重:175cm/65kg
    診 断 結 果: 右鎖骨骨折
    全     治:約6ヶ月



    3ヶ月という期間での離脱となってしまう見込みです。いち早い回復をお祈りします。


    第1節の2日目に行われた2試合のレビューになります。


    カターレ富山 1-1 AC長野パルセイロ

    6

    Shots

    10

    5

    CK

    1

    14

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    15

    ※詳細なスタッツは後日更新予定です。 

    …守護神榎本が引退した富山でGKのスタメンを射抜いたのは在籍2年目で初出場となる齊藤和希だったが、立ち上がりに連携ミスであわやという場面を招いた。前半16分に右サイドで戸高が4度目の前十字靭帯断裂から復帰した椎名に預けると、そのまま椎名がカットインして左足を振り抜きニアに突き刺し富山が先制。前半は比較的ホームチームが優勢に進めたが57分、主将の今瀬がGKに戻そうとしたがパスが短くなりチェイスしていた長野MF東に掻っ攫われ、冷静に決め同点に。その後は両者とも早く勝ち越し弾をと積極的に仕掛けたがどちらも決め手を欠いて引き分けとなった。長野は昨季特別指定の大卒FW吉田がスタメンを勝ち取った。富山は大注目の新加入FW武が控えのほかFW大谷が控えにもいなかったことは意外。

    J3マガジンMOM:No.22 MF椎名 伸志 選手(富山)




    カマタマーレ讃岐 2-3 ガンバ大阪U-23

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    9

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    8

    12

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    12



    …開始からガンバが攻撃に出た。ゴールを脅かし、得たCKからファーサイドで豪快にヘッドで合わせたFW唐山のゴールで先制。讃岐は左サイドを中心に縦に早く仕掛けゴールを狙う。今季新加入の大卒左SB薩川が攻守に安定感を見せた。64分、ガンバのGK猿田のトラップが大きくなったところにFW栗田が圧力をかけて奪ったところで川﨑(一)が無人のゴールに蹴り込んだ。猿田はプロデビュー戦だったが痛恨のミスとなってしまった。更に、直後の65分左サイドの3人が絡む見事なワンタッチの崩しから抜け出した薩川のクロスに反対のサイドで押し込んだ栗田のゴールですぐさま逆転。しかし、75分の市丸の見事なクロスに飛び込んだ唐山の今日2点目が決まり、80分には注目にも挙げたFW川﨑(修)が鋭いドリブル突破からゴールまで持ち込んだ。結果的に逆転の後に逆転を許した讃岐だったが望月監督の志向するサッカーの片鱗は見せ期待は持たせた。

    J3マガジンMOM:No.38 FW唐山 翔自 選手(G大U-23)





    これで開幕節は終了です。ご覧頂きありがとうございました。

    この後は第1節TOTS(ベストイレブン)の選定をさせて頂きたいと思います。コメントなどでご協力を頂ければ有り難いです。



    TOTS(Team Of The Section) 第1節ベストイレブン

    「我がチームの彼こそは!」「彼が良いんじゃないか」という意見を募集しております!
    よろしくお願いします。


    遂に待ち望んだJ3開幕の日が訪れました。唯一J3は昨年の11月末・12月頭から時が止まっていたリーグですが、当初の予定より実に114日遅れでの開幕ということになりました。

    さて、第1節マッチプレビューではピックアップマッチに「熊本vs鹿児島」を選びましたが、ピックアップを中心に今節の試合を簡単にではありますが振り返っていきましょう。


    いわてグルージャ盛岡 0-4 ブラウブリッツ秋田

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    9

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    3

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    FK

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    ※詳細なスタッツは後日更新予定です。

    …完成度の差が大きく見えた一戦になった。明確な方針を持って試合に入った秋田がゴール前に顔を出すシーンが立ち上がりから続いた。27分、ゴールキックを跳ね返した最終ラインからのボールに前線のFW中村亮太が反応し抜け出す。DFの寄せが甘かったか、クロスを選択しそこに飛び込んだFW齋藤恵太が見事に決め先制に成功。岩手は前半の内から存在感を出せなかったMF佐々木を下げ新加入のブラジル人FWブレンネルを投入。若きブラジル人選手はフィジカルを武器に起点となろうとしたが、更に34分、再び中村が齋藤を走らせるボールを裏に蹴ると持ち前のスピードでDFを抜き去り冷静に流し込んで前半のうちに2点を先取。岩手は後半からベテランCB森下を投入し守備の安定を図るが、バックパスが選手に当たって中村(亮)の前に落ちそのままドリブルして流し込んだ。さらにその後も高卒ルーキーMF井上が出場早々J初ゴールを決めるなど質・結果共に文句なしの滑り出しとなったのはアウェー秋田。一方岩手の秋田監督の方には課題が山積だ。

    J3マガジンMOM:No.9 FW中村 亮太 選手(秋田)




    福島ユナイテッドFC 2-0 ヴァンラーレ八戸

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    CK

    5

    9

    FK

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    …応援の音声がスピーカーから流れるとうスタでの一戦はホームに軍配が上がった。何と言っても今日の試合で目覚ましい活躍を見せたのは福島のFWイスマイラ。188cmの長身から空中戦で強さを見せるのはもちろん、ミドルシュートを積極的に放っていくなど序盤から存在感を見せた中で22分、クロスに頭で合わせて先制弾を得た。昨季は緩慢なプレーも散見されたが献身的に走り回るなど成熟したプレーを見せた。前半終了間際には大卒ルーキーのSB吉田がCKからヘディング弾を叩き込んだ。八戸は昨季の3バックから4バックを主として、ショートパスを用いて前進を試みた。ハーフタイムで3枚を替えるなど後半も積極的に前へという姿勢が見られたが福島がきっちりと試合を締めた。

    J3マガジンMOM:No.9 FWイスマイラ 選手(福島)




    アスルクラロ沼津 2-1 藤枝MYFC

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    2

    5

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    3

    24

    FK

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    …開幕前の上位カテゴリ相手の練習試合でも攻撃に確かな手応えを感じていたであろう藤枝は両WBを起点に攻撃を組み立てるが、33分には”デカモリシ”森島が大外で起点となって中のレーンをスプリントする大石にスルーパス。逆のサイドを上がってきていた姫野をしっかり見ていた大石はそのまま横に流し、新加入のMF姫野がきっちり決めた。その後も藤枝ペースでゲームは進んだが77分、コーナーから藤嵜が押し込んで同点にすることに成功。期限付で加入した左SB安在のシュートが藤枝DFに当たりPKの判定になると、ベテラン尾崎がしっかり左に蹴り込んで逆転に成功した。今季も盤石の布陣で上位進出が予想される藤枝を相手に、昨季はライバルながらその後塵を拝した沼津が逆転勝ちを収めるという展開は早くも今年のJ3が面白くなる予感。

    J3マガジンMOM:No.18 DF尾崎 瑛一郎 選手(沼津)




    SC相模原 0-0 Y.S.C.C.横浜

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    Shots

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    …立ち上がりから攻勢をかけたのはアウェーのYS横浜。コーナーからチャンスを作るが決めきれず。すると16分、今度は相模原がコーナーからファーサイドから折り返したボールを10番FWホムロが強烈にヘッドで狙うがゴールラインでクリア。この日存在感を発揮したのはJ1横浜F・マリノスから育成型期限付移籍で加入した18歳のMF松永。右SHで開幕スタメンを勝ち取ると、こちらも新加入の大卒MF鹿沼の裏へのパスに反応し、サイドを駆け上がって折返す。その後もロングパスでチャンスを演出するなど、攻守にわたって動き続けた。星と清原、夛田と松田の両ワイドのコンビは相模原の武器になりそうだ。特に星(←福島)と夛田(←秋田)はJ3で実績があるだけに期待通りの働きだった。YS横浜は新加入のCB花房と池ヶ谷が2人ともにアクシデントでの交代となって難しかったが、しっかりと守備で粘って勝ち点1を得た。シュタルフ監督も敵地での1ポイントをポジティブに捉えているようだ。

    J3マガジンMOM:No.24 MF松田 詠太郎 選手




    FC岐阜 0-0 FC今治

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    …Jリーグの「船出」となった今治。立ち上がりの11分、スローインを受けた元日本代表DF駒野がYS横浜から加入したDFチョン ハンチョルに合わせる見事なピンポイントクロスを送るがGK松本が弾き出した。38歳の大ベテランだが一級品の技術は未だ衰えを知らない。その後も秋田から加入した新守護神松本が堅くゴールを守る働きを見せた。岐阜は、練習試合からアピールしていたFW富樫やMF粟飯原がスタメンに名を連ね攻撃を作った。個で打開できるFW川西や途中から入った新加入のFW高崎など攻撃陣の能力は非常に高いが、守備陣の連携が求められるところだ。結局、終盤にかけて岐阜が押し込んだが勝ち点1を分け合う形となった。今治にとっては昨季J2の岐阜を相手に追い詰めるシーンもあり、アウェーで勝ち点1の獲得は上々の船出と言えるだろうか。

    J3マガジンMOM:No.31 GK松本 拓也 選手(岐阜)




    セレッソ大阪U-23 0-1 ガイナーレ鳥取

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    …スタートのフォーメーションを3バックにしてFW山内の3CBの一角で起用してくるなど、中断期間中に作戦を練ってきたホームのセレッソでインパクトを残したのはMF島村。左WBのポジションから得意のドリブルで突破を見せ決定機に絡んだ。四中工から加入したセレッソユース出身の高卒FW田口もドリブルから見せ場を作った。個々の選手が持ち前のテクニックを生かしてゴールに迫ったがお互いに決定機を逸するなどして得点にはつながらない時間が多かったものの、鳥取は攻勢に出た終盤に大ベテランのFWフェルナンジーニョや琉球から加入しているFWハモンらを相次いで投入。すると88分、そのハモンのCKから田口が空いていたニアに叩き込んでJデビュー戦でのJ初ゴールは劇的な終了間際の先制弾となった。

    J3マガジンMOM:No.17 FW田口 裕也 選手




    【Pick Up Match】
    ロアッソ熊本 3-2 鹿児島ユナイテッドFC

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    8

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    …スタッツからご覧頂いたら、どちらが勝ったと思われるだろうか。シュート数やFKの数も鹿児島が圧倒しているが、結果・内容共にホーム熊本の圧勝に終わった。
    今節最大のビッグマッチとしてピックアップマッチに選定させて頂いたが、今季J3のタイトルを争うクラブの筆頭候補の一角と言っていい両者の対戦は熱く、大木監督の作戦勝ちになったと言える。
     まだ試合の流れが定まらない内にコーナーキックを獲得した熊本は、ショートコーナーから2度3度とシュートを繰り出すも弾かれる。こぼれ球を拾った21歳新加入のMF石川がシュートコースを見定めるやいなや迷わず右足を振り抜き、GKの頭上を超えて鋭く向こう側のネットを揺らした。15分には、右サイドから裏に抜け出したMF岡本が中に折り返したグラウンダーのボールを反対のサイドでこちらも新加入のFW谷口が押し込んで早くも追加点を決めた。その後も鹿児島の最終ラインからの展開にボールホルダーへの強いプレスで規制をかけミスを誘発し試合の主導権を握った。しかし前半の終わり近く、鹿児島のMF萱沼が出したボールに反応し、CBの裏を突いて牛之濵がドリブルで持ち込み、冷静に流し込んで1点差とした。鹿児島はハーフタイムに右サイドの入れ替えを敢行。MF萱沼、DF野嶽を下げ新加入のMF三宅、SBに田中を投入。三宅の果敢な仕掛けは鹿児島の攻撃を活性化させる。後半に入ってからは鹿児島が攻撃を仕掛ける時間が増え、ゴールを脅かす。しかし熊本は右サイドからのクロスに谷口が合わせ自身2点目を奪った。鹿児島は昨季から失点の原因であったクロス対応に課題を残した。その後は激しい雨の中一進一退の攻防が続いたが81分、いい位置でFKを得た鹿児島は、キッカーの田辺が直接ゴールを狙いに行ったところ壁の選手の手に当たってPKの判定。すぐに新加入のFW馬場がスポットにボールをセットし、右にしっかり蹴り込んで1点差とした。終了間際にもボックス内でボールを受けた三宅が倒れ込みながらシュートを放つも、昨季も出場がなく26歳にしてプロデビューとなったGK内田が全身を一杯に伸ばし掻き出す。鹿児島は新加入のFWジョン ガブリエルやDF青山を投入し後半は攻守に改善こそ見られたが、個々が着実にチームのやるべきことを遂行した熊本が大木新監督初陣を見事な勝利で終えた。

    J3マガジンMOM:No.35 GK内山 圭 選手(熊本)

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